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社会人類学―アジア諸社会の考察

社会人類学―アジア諸社会の考察
中根 千枝

定価: ¥ 2,520
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人気ランキング: 864403位
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発売日: 1987-04
発売元: 東京大学出版会
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中日韓の比較がおもしろい
p.266「時代は近世から近代・現代と大きな変貌をとげているが、この東アジアの社会においては、相変わらず、官僚はエリートであり、かれらによって支えられている官僚制は、それぞれの国において、最も重要な位置づけをもっている。この官僚制を基軸とした文化・社会こそ、私は東アジアの特色であると思う。きわめて、政治的・倫理的文化である。これに対しては、宗教も経済も学問も芸術も従属あるいは譲歩せざるを得ないのである。この点、西欧やインドと東アジアは明確に異なる。以下略」
士大夫・両班・武士を検討して、こう中根は主張するのだが、おそらく一番先に官僚制が力を失うのは日本だろう。現に失いつつあるが。中国はあと何世代かかるだろう。庶民との隔絶の度に比例している気もするが。参考・周作人『日本談義集』(平凡社)についている編訳者解説。
なお、中根は李朝末に両班が全人口比65.5%(1858)にまで増加した理由をいろいろ挙げているが、姜在彦『朝鮮儒教の二千年』(朝日新聞社)には豊臣秀吉の壬辰倭乱の際、武班が粗製濫造されたことや、倭乱後の国家財政窮迫による「売官売爵」の流行が語られている(p.222)。
人類学プロパーの学者によく見られる歴史学や経済学の知見軽視といおうか、文献資料に対する警戒感は、発達した社会の構造研究を浅薄にすることが多いと思うのだが。

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